日本国内でも進みつつあるアドベリとは

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アドベリ、アドベリフィケーション、アドベリツール

 皆さんはアドベリってご存知でしょうか。アドベリとはアドベリフィケーションの略で、アドネットワークやDSP、SNSなどでインターネット広告を配信した際に、ボットなどを利用した不正クリックがないか、また広告主のイメージ低下を招くようなサイトに配信されていないか、ユーザーが認識できる場所にしっかり掲載されているかなどを確認し、インターネット広告配信の適正化および健全化に取り組んでいく活動のことです。

今回はこのアドベリ についてご説明したいと思います。

アドベリ とは

 アドベリ とはアドベリフィケーション(広告検証)の略で、主にインターネット広告によるアドフラウド(クリック詐欺など)の防止や、ビューアビリティ(広告の視認性)の確保、ブランドセーフティ(広告主にとって相応しくないサイトに広告を掲載されることの防止策)の維持のためにデジタルツールを使って実施していく広告健全化のための活動全般のことを指します。

 日本国内においてのアドベリ 導入やアドベリ に対する意識は欧米に比べて非常に遅れており、今後は世界基準に合わせて導入が進むとされていましたが、2020年12月1日には、広告関係3団体(JAA・JAAA・JIAA)が「JICDAQ宣言」を発表、2021年4月にJICDAQ(デジタル広告品質認証機構)が設立され、健全な広告の配信とその可視化のため、品質確保に努めている事業者に対して認証を付与し、インターネット広告市場の健全性を維持するための仕組みと環境を整えるための活動に取り組んでいます。

 尚、2023年2月現在では、JICDAQの登録アドバイザー111社、品質認証事業者136社、登録事業者167社、賛助登録事業者2社、サポート官公庁1自治体が参加しています。

アドフラウドとは

 ボットなど人間以外のアクセスによって広告を表示することによってクリックやインプレッションなど不正に利益を得る行為です。2017年頃からメディア側だけでなく広告主側かの意識が高まってきており、国内では主にIASやモメンタムなどのアドベルベンダーの提供するツールを使ってブロックすることで無駄な広告費の削減に努めています。

アドフラウドとは

ビューアビリティとは

 配信された広告がユーザーにとって閲覧できる状態にあったか計測できる指標を定めています。
「ビューアブルインプレッション(Viewable Impression)」という定義が策定されディスプレイ広告の場合は、広告の面積の50%以上が、画面に1秒以上表示された場合にカウントされます。

ビューアビリティとは

ブランドセーフティとは

 アダルトや薬物など公序良俗に反するサイトへ広告が掲載されることで広告主ののブランドが毀損されないよう制限することです。アドベリベンダーであるIASでのツールのブランドリスク除外機能によって、デジタル広告の配信先となるオンラインコンテンツの内容を解析し、不適切カテゴリーに抵触すると判断したコンテンツへの広告配信をリアルタイムでブロック、あるいはコンテンツを入札対象から除外することも可能となっています。

ブランドセーフティとは

アドベリ普及 の背景

 前述したように、インターネット広告の急速な普及に伴い、悪徳ベンダーやボットと呼ばれるハッキングツールによって実施した広告の掲載費用が本来流れるべき媒体ではなく、悪徳業者に流れるケースがここ数年増えてきており日本の広告の40%〜50%は無効な広告としてインプレッションやクリックが行われており、広告主はそれだけの損害を被っているだけでなく、ふさわしくないサイトへの広告掲載によるブランド毀損の広告価値は莫大なものとなってきました。

 そうしたことで外資系企業や大手ナショナルクライアントを中心に是正していこうとう動きが活発化し、そのれに伴って日本国内でもJICDAQのような認証機構やアドベリベンダーと呼ばれるデジタルツールを使ってアドベリを推進する企業なども増えてきたのです。

JICDAQのアドベリへの取り組み

JICDAQのアドベリへの取り組み

JICDAQとは


 JICDAQ(ジックダック)とは、「JAA(公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会)」、「JAAA(一般社団法人 日本広告業協会)」、「JIAA(一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会)」の日本国内における広告関係3団体で設立されたデジタル広告における品質認証機構のことです。JICDAQは、JAA、JAAA、JIAA の3 団体によって、すでに海外で実績のあるスキームを研究した上で、2021年3月1日に日本の実情に合った組織として設立されました。
 現在JICDAQでは急速に拡大したデジタル広告市場とともに増加する、アドフラウド(不正クリックなどの広告詐欺)やブランドセーフティ(不健全なサイトへの広告掲載)などの問題を解決するために、独自に認証基準を設けて広告主、生活者にとって価値ある広告を届けるために、品質確保に努めている広告会社、アドテクベンダーなどの事業者に対し、認証を付与して社名を公開して普及に取り組んでいます。

JICDAQに登録するには


 JICDAQの登録事業者としては主に品質認証事業者、登録アドバタイザー、賛助登録事業者の3種類の事業者が対象となります。
これらの事業者がJICDAQの理念に賛同し、認証を目指す場合は、登録審査と年度登録料の支払いを条件として法人単位で登録することが可能です。
登録事業者は、運営している事業単位で、JICDAQ の定める業務プロセスの認証基準に則っていれば、「品質認証事業者」として証明書と認証マークの発行を受けることができ、認証事実がJICDAQの公表リストに公開されます。
 なお、JICDAQ品質認証事業者は、原則として、JICDAQ品質認証事業者と広告取引を行うことが推奨され、広告配信ビジネスを行わないもののJICDAQ の理念に賛同する調査会社なども、審査に通れば賛助登録事業者として登録をすることができます。
 またJICDAQに賛同するアドバタイザー(広告主)も、JICDAQ理念に賛同し、ルールの遵守について確認されれば登録アドバタイザーとして登録することができます。
なお、登録事業者はJICDAQの発行する認証マークを使用することが可能になり、これを公式サイトほかな様々な発行物に掲出することで健全なデジタル広告活動を行っているという企業であることがイメージされ、事業の活性化にも繋がる可能性が高まると思われます。

JICDAQへの登録基準について


 「アドフラウドを含む無効トラフィックの除外」と、「広告掲載先品質に伴うブランドセーフティの確保」に関わる業務プロセスの確かさを検証するためJIQDACの基準に定められたポリシー、契約書・同意書、業務マニュアル・業務フロー図、組織体制図などが必要となります。

JICDAQへの登録までの流れ


 デジタル広告を業務とする事業会社は、JICDAQの認証を受けるために、まず JICDAQに登録を行わなければなりません。
なお、登録の段階において事業会社は「アドフラウドを含む無効トラフィックの除外」と、「ブランドセーフティの確保」のいずれか一方か、または双方で認証を受けるかを決め、それに従った登録料を支払う必要があります。

 また登録と同時に、JICDAQが求める業務プロセスの基準を満たすかの検証について、JICDAQより業務委託された第三者機関である一般社団法人日本ABC協会による「第三者検証」を受けるか、自ら検証を行う「自己宣言」とするかを選択する必要があります。

 これらの検証が完了すると、第三者検証の場合は、検証報告書を日本ABC協会が作成し、JICDAQへ提出します。自己宣言の場合は、自己で検証報告書を作成し、日本ABC協会の「確認」を経たのちJICDAQへ提出します。
その後JICDAQにおいてこれらの提出された検証結果について問題がなければ晴れて「認証」が付与されるという流れとなります。

 認証された事業者については、JICDAQウェブサイト上の公開リストに掲載されます。 また広告主は、JICDAQの理念に賛同し、そのルールを遵守するということを確認した上で、JICDAQに「登録アドバタイザー」として登録ができます。

※詳しくはJICDAQの公式サイトにてご確認ください。

代表的なアドベリ ツール

 今回は数あるアドベリベンダーの中でも代表的な会社を3社ほどご紹介いたします。ベンダーによってもサービス内容や料金が異なるので、実際に導入を検討される際には各社の資料を取り寄せて比較されることをお勧めいたします。

・IAS/Integral Ad Science (インテグラル アド サイエンス)株式会社

 2009年設立の米国企業で、アドベリのグローバルリーダーとして世界19箇所に拠点を構えています。こちらは日本においては最も有名なベンダーと言って良いと思います。

 パブリッシャーとの蓮ん系ではFacebookやYouTube、YDN、GDNなどに対応。運用型広告において、ビューアビリティ、アドフラウド、ブランドセーフティの3つに対する計測や対応が可能となっています。
実施メニューはも、モニタリングやブロッキングなど、広告主の目的に合わせて選択できるようになっています。

DoubleVerify Japan

 2008年に業界初のアドベリサービスを提供する企業として米国で設立されました。特徴としては、米MRCが認証している指標「Authentic Impression」がありこれは広告インプレッションが、フラウドフリー、ブランドセーフ、ビューアブル、in-geo(ターゲット地域内)の全てを満たしていることを示しています。こちらもIAS同様、多くのグローバル企業がメディア品質のKPIとして導入されています。

Momentum

 2014年に設立された。国内のアドベリを牽引する純国産アドベリベンダーとして知られています。広告プラットフォームや広告代理店と提携しており、ビューアビリティ、アドフラウド、ブランドセーフティの3つに対して運用型広告における対応が可能です。

 広告代理店に向けた独自のパートナー認定制度を設けていて、ADK、Supership、電通、博報堂といった国内の大手広告代理店にも導入を進めています。

アドベリツール 導入手順

 アドベリ ツールの導入手順としては、まずベンダーから広告管理ツールの共有をしてもらい、そこでビューアビロティ、不正クリックなどの基準となる数値を入力し、事前に用意した広告素材と合わせてベンダーに計測用のタグを発行してもらい広告配信後にその結果を見て、相応しくないサイトなどをリストアップ。次回実施時にはメディアにサイトの除外申請などを行いながら適正化を計っていきます。(ブロックの場合は3PASによる配信が必要。)

アドベリツールで計測可能な運用型広告

 計測可能なメディアはツールによっても異なりますが、YDN、GDNなどのアドネットワークからフェイスブックやインスタグラム、Twitterなどの代表的なメディアから各種DSPまで世界の名だたる企業と連携が進んでおり、主に運用型広告において、ビューアビリティ、アドフラウド、ブランドセーフティの3つに対する計測や対応が可能となっています。

 以上、今回は日本国内でも急速に導入が進んでいるアドベリ についてご説明いたしました。導入している企業がまだまだ海外に比べて少ないとは言え、広告の適正化・健全化が求められている現在、今後は大手企業だけでなく、中小企業においても無視できない問題といえるでしょう。

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